1日あたり

葉酸を大量摂取する前に医者に相談した方がいい人は

葉酸は胎児の神経管閉鎖障害などの先天性異常が発生するリスクを減らしたり、血を増やしたりする効果があります。
そのため厚生労働省でも、妊娠を希望する女性や妊娠初期の女性は普段の食事に加え、サプリメントで1日当たり400マイクログラム摂取するよう奨めています。

ただし、サプリメントでの摂取を控えた方がよい場合があります。
特に甲状腺疾患を持っている方は注意が必要です。
それは、葉酸のサプリメントにはヨウ素を配合したものが多く売られているためです。
1日当たりの推奨量を超えて摂取した場合、葉酸と同時にヨウ素も大量に摂取してしまいます。
ヨウ素は甲状腺ホルモンを作るための大切な栄養素ですが、甲状腺疾患を持っている方が大量に摂取すると症状が悪化したり、薬が効きにくくなったりします。
決して自己判断でサプリメントを使用してはいけません。
必ず専門医に相談しましょう。

甲状腺は喉ぼとけの下にあり、体内にあるヨウ素を使って甲状腺ホルモンを作ります。
甲状腺ホルモンには、細胞の代謝を上げたり、体の成長や知能を発達させたり、皮膚を生成したりする働きがあります。
しかしストレスや体質の変化などで甲状腺ホルモンのバランスが崩れると、甲状腺疾患を発症してしまいます。

甲状腺疾患は、バセドウ氏病、橋本病、甲状腺腫瘍などが該当します。

バセドウ病は甲状腺機能亢進症とも呼ばれ、甲状腺ホルモンが必要量以上に分泌されてしまうことにより発症します。
動悸や手の震え、、微熱、目が飛び出るなどの症状が出ます。
主にストレスが原因で発症するといわれています。

橋本病は甲状腺機能低下症とも呼ばれ、甲状腺ホルモンが減少してしまうことにより発症します。
体のむくみや無気力、疲労感、便秘や月経異常、記憶障害や抑うつなどの症状が出ます。
先天性によるものやヨウ素の過剰摂取または欠乏が原因といわれています。

甲状腺腫瘍は、名前の通り甲状腺に腫瘍ができます。
首の全面にしこりができたり、リンパ腺が腫れたり、声がかすれたりする症状が出ます。
腫瘍には良性と悪性があり、良性腫瘍の場合は手術の必要はありません。
しかし悪性腫瘍の場合は、甲状腺がんということで手術が必要になります。
術後の生存率は90パーセント以上で、他のがんと比べると完治しやすいといわれています。

甲状腺疾患を持つ人でも、症状にはそれぞれ個人差があります。
そして多少のリスクはありますが、妊娠・出産することは可能です。
「疾患を持っているけれど、産まれてくる赤ちゃんのために葉酸のサプリメントを試してみたい」と思われる方は専門医に相談してみましょう。